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Sanldk Studio

回顧録~SANLDKオリジナルジーンズのはじまり・岡山編~

更新日:2023年9月11日


パタンナーさん、資材屋さんも協力して頂くことになりテンションフルマックスで終えた夏。


このまんまいけそう!とか勝手に思ってたんだけど、やっぱそう簡単にはいかないのが人生(笑)


壁は高い方がいいって言うけれど、マジで高すぎて、反り立ってるし、見えねーし。穴でも掘って下から攻めるか?って感じで頭かかえた。


というのも、実は熊本に1件だけジーンズ縫製工場が山奥にある。そこに一度、直談判しにいったんだけど、丁重にお断りされた。出来れば、熊本の工場で作ってもらうのがベストだったんだけど、求めることと工場さんができることが合わず今回は見送り。。。


筋肉番付(昔流行った番組)のサスケでいう反り立つ壁で撃沈っていう感じ。


ここから、また頭悩ませる日々がスタート。

まず、縫製工場ってどうやって探すの?って感じで、ネットでも色んな検索のかけ方で調べて見た。


だいたい出てくるのは、岡山。

デニム=岡山はみなさんご存知だと思います。

デニムストリートもあるくらいですからね!





きびだんごを携え、仲間を集めて鬼退治へ...


じゃなくて、縫製工場直談判!!行くか!!

って勢いで、パタンナーさんとの打ち合わせで大阪にいった帰りに、岡山へと向かうことになった。


新大阪から新幹線で岡山へ。

かかった時間は覚えてないけど、すぐついたような気がする。


レンタルカーも手配して、向かう先は"児島"。

巷では、"ジーンズの聖地(メッカ)"とも言われる場所。


さぁ行くぞ!!縫ってもらえる確約取れるまで帰らない。と意気込んでたら、事件発生。


"サイフガナイ"


????????????


財布がない!落とした!やばい!

新大阪で財布を落としたらしく、すぐ駅に電話。


長くなるので、端折るけど、財布見つかって一安心。

旅にトラブルはつきものですね。


いざ児島へで出発。


リストにあげてた、工場5社に突撃。

行く前に、一応電話しておこうとおもい、電話。

概要を話すが断られる。ここで諦めたら、男が廃る。


電話したところに、無理くり訪問。

直接、「話しを聞いてください」

というが、門前払いが4社。


残り最後の1社に賭け、訪問。

スムーズに通してくれて、社長さんと直々に話しをすることができた。


俺の想いとなんとか縫って欲しいという話しをしたところで、心優しい社長さんから、現在の児島の工場の現状(社長さんの工場だけではなく児島全体の工場)を話してくれた。


簡潔に書くと以下の内容だった。


•今まで、中国、東南アジアで縫製したブランドやセレクトショップが、急に日本に戻ってきて、工場がパンク状態とのこと(2014年のこと)


•それらが海外で縫製していた安い料金で縫製を買い叩いてくるので、仕事はあるけど粗利が少なく工場を回すことで精一杯とのこと(現在働いてもらっている従業員さんを食べさせることでってこと)


他にもあったけど、衝撃を受けて覚えてるのがこの2つ。


大量生産、大量消費のこのご時世。

少しづつ、"いいものを長く"という流れになってきているものの、未だファストファッションの勢いは収まっていない。


この貴重な話を聞けたことだけでも、収穫だったとおもう。普通では聞けない。

俺は自分でセレクトショップをしていたこともあって、売る側の気持ち、そして今回、作る側になって初めて知る作る側の気持ち。


どっちもわかるような気がする。


結局、岡山、児島での縫製は無理だったのだけれど、心優しい社長さんから、"どうにかしてあげたい"、"こうやって乗り込んでくるやつは初めて。でも嬉しい。その気持ちを忘れず頑張って欲しい"と言われた。


俺としては、現状を聞けただけでも収穫で、縫製確約までは漕ぎ着けなかったけど、行くことで、直接話すことで想いは伝わるんだなと実感した突撃訪問だった。


目的が、突撃訪問だったのであんまり観光はできなかったけれど、最後にちょろっとだけジーンズストリートによって、岡山を後にした。



文字ばっかりで申し訳ないけど、読んでくださってありがとうございます。

次回最終章です。

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